その他の腫瘍

エナメル上皮腫は、骨への浸潤が強く、再発しやすい腫瘍ですので要注意です。

※歯原性線維腫は骨への浸潤はありません

消化管にできる良性腫瘍は、症状がなく健康診断で発見されるケースもあります。

症例のような直腸にできる場合（腫瘍：水色）は、増大することにより、周囲臓器を圧迫し、排便困難・排尿困難を引き起こしますので要注意です。

お腹の中（腹腔内）に巨大腫瘤を認めたら、早急な治療が必要です。

悪性腫瘍のみならず良性腫瘍（or 過形成）でも腫瘤が破裂すると、大量出血にて急変する可能性があります。

※本症例でも腹水（血様）や大網癒着（＋消化管癒着）が確認されました

皮下脂肪腫と筋間脂肪腫は切除で根治します。

浸潤性脂肪腫は底部への浸潤があるため、再発することがあります。

※細胞診にて脂肪腫と診断しても、切除後に「肥満細胞腫」と診断が出た症例もいましたのでご注意ください

てんかん発作には様々な要因がありますが、高齢時に発生した場合には脳腫瘍などを疑う事が重要です。

※フレンチ・ブルドッグは脳腫瘍（特にグリオーマ）が多く、若い年齢でも発生があるので、MRI検査等の更なる精査をおすすめ致します

高例の猫で時々認められ、臨床症状に影響しない偶発所見が多いです。

※本症例もCT検査にて液体貯留（腫瘍細胞なし）があり、無治療で再発はありませんでした。

悪性腫瘍を疑って治療をすすめていく事が大事です。造影CT検査（＋生検等）も「診断」に重要な検査です。

肉芽腫性病変を疑っても、確定診断は外科（切除生検）です。定期検査による増大確認がとても重要です。